スパッとして揺るぎないビジョン。何処までも精密に、感嘆の溜息を誘う仕上げの美しさ。小生が作れるとも、作りたいとも思わない程別次元にある作品群。一本の矢の様に時間を駆け抜けるArtやDesignとは違い、人類の長い時間の大河を静かに、遠い未来に向かって放った視覚的メッセージ。人間国宝 大阪弘道の平成の作品郡はそんな印象です。木工芸と言うジャンルではすでに意味も無く、ただ一人の人間が人生の全てを懸けてつくりだした祈りだと思うのです。
人間国宝 大阪弘道展ー正倉院から蘇った珠玉の木工芸ー
2012/11/29~2013/2/11迄、練馬区立美術館